2015年4月21日大阪公演初日セットリスト@京セラドーム 1. Magical Mystery Tour 2. Save Us 3. Can’t Buy Me Love 4. Jet 5. Let Me Roll It 6. Paperback Writer 7. My Valentine 8. Nineteen Hundred and Eighty-Five 9. The Long and Winding Road 10. Maybe I’m Amazed 11. I’ve Just Seen a Face 12. We Can Work It Out 13. Another Day 14. Hope For The Future(世界初披露) 15. And I Love Her 16. Blackbird 17. Here Today 18. New 19. Queenie Eye 20. Lady Madonna 21. All Together Now 22. Lovely Rita 23. Eleanor Rigby 24. Being for the Benefit of Mr. Kite! 25. Something 26. Ob-La-Di, Ob-La-Da 27. Band on the Run 28. Back in the U.S.S.R. 29. Let It Be 30. Live and Let Die 31. Hey Jude ----------------------- 32. Day Tripper 33. Hi Hi Hi 34. I Saw Her Standing There ------------------------- 35. Yesterday 36. Helter Skelter 37. Golden Slumbers- Carry That Weight -The End
ネタばれ注意ということで
2014年残念ながら全公演中止になってしまったポール・マッカートニーのリベンジ公演、2015 OUT THERE JAPAN TOURの初日大阪公演@京セラドーム。果たしてここから見えるの?ってくらいの端の端まで満杯で、さぞポールも嬉しかったことでしょう。
なんといっても完全復活!元気な姿のポールを見ることができたことがとっても嬉しかった。ライヴレポートはいろんあところで出てくると思うので、とりあえずちょっと別の視点で。
セットリスト的には2013年と日本のために変えてきてくれたのは誰もが嬉しいところ。オープニングは日本では1993年以来となる「マジカル・ミステリー・ツアー」からスタートして、「セイヴ・アス」をはさんで、3曲目が2002年以来の「キャント・バイ・ミー・ラヴ」、そして続けて4曲目の「ジェット」。頭4曲アップテンポの曲を並べたのは凄まじく良かった。特に「ジェット」での盛り上がりは最高潮。ちょっと口を突きだすような歌い方はWINGSの若かりし頃を彷彿させてくれる。そして、本日は新曲「ホープ・フォー・ザ・フューチャー」が世界初披露!日本のファンが初めてライヴで聴けるわけです。
OUT THERE TOURなので、大枠の構成は変らないものの、変らないと言ってもビートルズ、ウィングス、ソロの誰もが知ってるような名曲のオンパレードなわけですから、誰が文句言えましょう?その場にいれば誰もがみんな一緒に歌いたくなるような曲の数々。新作『NEW』からは「NEW」はもうほとんど名曲の仲間入り、そして前回も思いましたが「クイニー・アイ」はライヴで初めて良さがわかった、本当にいい曲!
相変わらず水も飲まず3時間弱、37曲もの楽曲を披露。年齢のこというのも申し訳ありませんが、72歳なんですよね。それに何が凄いかと言うと、この年齢ですべての曲でポールはヴォーカルだけでなく、演奏、サウンドの要になってるということ。ベース(歌いながら凄いフレーズを弾いたり)、エレクトリックギター(リフやソロまで)、アコースティックギター、そしてピアノ、ウクレレまで・・・音を絞って、なんちゃってで楽器を持ってるのではなく。逆にポールの「音」なしではあのサウンドを再現できないわけです。ふつう途中休憩で引っこんだり、他の方のソロとかで休んだり、衣装変えてお色直し・・・なんてことは一切しない、完全なるプロフェッショナル。ずっと歌って、歌いながらもずっと何かを弾いて3時間弱、休みなし。こんな芸当をできる人って若いやつでもそんなにいないはず。
そういう意味でもこのパフォーマンスはちょっと常人では考えられない、とんでもないものを見てるんだ、ってことなんです。ドーム規模でアコギ一本で人々を感動させることができる人ってどれだけいるか?「ブラックバード」「ヒア・トゥデイ」「イエスタディ」とかでは5万人が本当に静まり返ってシーンとする・・・そしてポールの声とギターの音だけがドームの中を響き渡る・・・ある種異常な様ともいえるほど、みんな感動しちゃってるわけです。
更にやってる曲はほとんどが、誰もがどこかで聞いたことあるような曲ばかり。圧倒的に他のライヴと違うところは、ここ。ビートルズやポールのド・コア・ファンじゃなくたって、楽しめちゃう。なぜならどんなに知らなくても「ヘイ・ジュード」のNA・NA・NAのリフレインは誰でも歌えるし、「007死ぬのは奴らだ」でパイロがこれでもかってくらいに爆発する瞬間は、誰もが一生忘れられない瞬間になるはずだから。
で、そのあとのおなじみのポールの耳聞こえないよ~、のおどけ。これはポールのキャラクターというかサガだと思うんですが、もうそこまでしなくていいのにって思うほどの、時にはやりすぎるほどの「おどけ」というか・・・。サービス精神旺盛なところは、お客さんを楽しませようということを常に考えてるからなんだと思います。日本語を頑張っちゃったり、ちょっとした観客とのやりとりとか、どこか憎めないというか、とっても近い存在に感じてしまうというか。
だから、チケット代やらセットリストがどうのこうのとか、なんだかんだで見るまでは文句を言ってる人も、このライヴをみちゃと、見終わった後は、大満足でみんなニッコニコで、「なんて楽しい瞬間だったんだろう!」と感動しちゃうわけです。これぞエンターテインメントの極致ともいえる、誰もが楽しめるライヴ・・・そう滅多にありません。
僕は何度となくポールのライヴを見てきましたが、最近とみに思うこと。ショーが始まると、「ああ、あと数時間で終わっちゃうんだなあ・・」と。当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、ポールだって72歳、音楽人生もいつかは終わりが来る。ちょっとさびしい話ではあるんですが、僕自身もあと何年生きることができるんだろう?とか思っちゃうような年齢になってるわけです。なので、ポールのライヴを見るということが、いかに大切な瞬間なのかをいつもかみしめてます。そして、それに見合う感動を僕には与えてくれるからこそ、「あと何回この瞬間を体験できるんだろう?」とか思ってしまうのです。
何に「価値」を求めるか?ってのは重要で、もちろん人それぞれではあると思いますが、ポールのライヴは体験する「価値」のあるものだと思うんです。だからこそ、音楽に携わってる人すべてに見てほしいですし、若い人に特に見てほしい。曲とか知らないかもしれないけど、おじさんばっかが喜んでるとか思ってるかもしれないけど、だまされたと思って一度体験してみてよ、って。
たしかに18000円のチケット代はそんな簡単に払えるものではないかもしれないけど、ちょっと何かを我慢して、もしくは1カ月1800円づつ10カ月貯金したと思って・・・。できることならなんとかして見てほしいですね。ドームでステージ遠いし・・・とか思うかもしれないけど、チャンと左右とバックに大型スクリーンあるし、どこからだって楽しめます。あの瞬間を体験することに意義がある。それだけ「価値」のあるものではないかと。。
是非一度も見たことない人はもちろん、一度見てもういいやって思ってる人も、もう一度ポールのライヴを体験して欲しいですね。これを体験しないのはあまりにももったいないし、もう見れる「機会」があるかどうかわからないので。せっかくポールが日本に来てくれてるわけですし。東京ドーム3日間まだ当日券はあるはずですので。
↧
4/21(火)ポール・マッカートニー大阪公演@京セラドームを見て思うこと
↧