11/27発売となった究極のBeatleDNAコンピ『Power To The Pop』収録曲についてご紹介。Disc1の12曲目はチープ・トリックの「ヴォイシズ」。1979年発売『ドリーム・ポリス』収録。リック・ニールセン作の「ヴォイシズ」は、口ずさみやすいメロディと美しいコーラスで、収録曲の中でもひとときわビートルズのDNAを感じさせる一曲です。
チープ・トリックを初めて知った、見たのはぎんざNOWだったと思います。これはなんとなく覚えてるんですが、『ドリーム・ポリス』が延期になった的なことを見た記憶があって。あとあとわかったのは1979年春発売予定だったのが『at武道館』がアメリカで売れすぎちゃって、1979年秋に延期になっちゃったんですね。
チープ・トリック米イリノイ州ロックフォード出身、リック・ニールセン、ロビン・ザンダー、トム・ピーターソン、バーンEカルロスからなる4人組。現在はリックの息子さんがドラム叩いてます。77年にセルフ・タイトル・アルバムでデビュー、日本では人気が高まっていき、78年には初来日を果たし、4月28・30日に日本武道館公演を行う。その模様を収めたライヴ・アルバム『チープ・トリックat武道館』は同年10月に当初日本のみで発売されたが、それが逆輸入のかたちで本国アメリカでも話題となって、発売され、チープ・トリック初のベスト10入り(全米3位)を果たすヒット・アルバムとなった。
『at武道館』といえば、武道館で初めて演奏した外国のバンドはビートルズ。その後武道館で様々なアーティストが公演を行ないましたが、武道館の名前を一躍全世界へ広めたのはチープ・トリック。1978年4月の武道館公演のライブ・アルバム『チープ・トリックat武道館』の大ヒットによって武道館は“BUDOKAN”として海外アーティストも憧れる夢の会場となっていったわけです。
1978年『at武道館』秘話などはこちら
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-12410056604.html
2008年『at武道館』30周年の時は担当してましたが、リハーサルの前にこの写真を撮ったんです。リックは30周年公演の前にこう言ってました。“ビートルズは戻って来れなかったけど、俺達は30年後帰ってきたぜ!”。
この写真でなにか伝わってきますよね
30周年記念盤も出ました。当時東京12チャンネルで放映された1978年の武道館公演映像も入ってうれしかったですね。また当時のディレクター野中さんやミュージックライフのカメラマン長谷部さんのインタビューも入ってるんですが、これはチープトリック側からお願いされて、僕がデジカム抱えて撮影しに行ったこと思いまだします。当時作った資料にはこんなことを書いてました。
30年前武道館から世界に飛翔したアメリカのバンドがいたーその名はチープ・トリック
●世界中へ「武道館」の名を知らしめたのはビートルズの来日公演(1966年)ではなく、=>チープ・トリックの『at武道館』!
● 日本発信で世界へ羽ばたいていったアーティスト!
=>日本のファンが最初に認め、盛り上げ、『at武道館』で世界的人気に
●1978年10月『at武道館』日本発売(元々日本のみ発売という契約だったけど…)
=>輸入盤がUSで大爆発!
●アメリカ・ロック史上に残る”輸入盤”(日本盤を輸入)!
=>なんと日本から5万枚以上輸出!
●その後USリリース!=>全米最高位4位!結果的に400万枚のセールス!!
●元祖“王子”ロビン様、“ロックスター風”のトムの「二枚目組」と・・・びっくり目、蝶ネクタイの“道化師風”なリック、“銀行員・サラリーマン風”のバニーの 「三枚目組」
=>アイドル的人気爆発&見事な愛すべきキャラクターで一斉を風靡!!
30周年記念盤の豪華版はもう廃盤でしょうから中古盤などで探していただくしかないんですが、このジャケ写も日本盤だけ変えたんです。あと中のブックレットにはシンコーミュージックさんから当時のミュージックライフに掲載されていた長谷部さんの写真をお借りして日本盤だけのブックレットも作りました
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&cd=EIBP000000110
現在はこのCD+DVDの2枚組が廉価版ででています。1978年の武道館映像を見たい方はこちらでどうぞ。
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=0858&cd=EICP000030007
その後昨年の40周年でも武道館公演が予定されていたのですが、リックの病気で延期、振替公演はZeppで行われました。
2018年10月の40周年のZeppでのライヴレポートはこちら
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-12411391702.html
今もなお元気に活動中。今年2019年10月のライヴレポートはこちら
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-12542170922.html
●『Power To The Pop』Various Artist
2019年11月27日発売 SICP31336-7 価格:3,000+税 高品質Blu-spec CD2/解説・歌詞・対訳付(詳細な各曲解説を含む全72Pのブックレット)
ポップの魔法を信じるかい?
カヴァーでもない、コピーでもない。誰もが納得のマスターピースから隠れた名曲まで、
レーベルを越えて世界中から集めた、究極のポップでパワフルな作品集。
すべてのポップ・ファンに贈る日本独自企画コンピレーションCD。
*収録曲徹底紹介はこちら
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-12543248640.html
発売を記念して特設サイトもオープン。TwitterとFacebookでは制作秘話とともに、BeatleDNAを感じる曲、アルバム、アーティストなどを募集中。
【特設サイト】 http://www.110107.com/BEATLEDNA
【Twitter】 https://twitter.com/BeatleDNA_JP
【Facebook】 https://www.facebook.com/BeatleDNA/
その他
*「BeatleDNAコンピへ至る長く曲がりくねった道のり...担当Dによる裏話」
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-12543241309.html
*『Power To The Pop』のジャケットはなぜウサちゃんなの?「くるみちゃん」の物語。
https://ameblo.jp/high-hopes/entry-12543271339.html
*構想30年、ここに至る道のりの裏話や収録内容を特集した、伊藤銀次のネット・ラジオ『POP FILE RETURNS』の第317回『「BeatleDNA」特集~ビートルズに影響を受けると単なるポップにならない編』11月8日公開中。
http://www.110107.com/s/oto/diary/detail/3832