ソニーミュージック・プログレッシヴ・ロック紙ジャケット・コレクション番外編として、今年5月に急逝したヴァンゲリスの追悼コレクションを10月26日に発売。その詳細が決定!
「ソニー・ミュージック・プログレッシヴ・ロック・紙ジャケット・コレクション」はソニー・ミュージックが誇るプログレッシヴ・ロックのカタログを、紙ジャケット仕様&最新リマスター音源&高品質Blu-spec CD2でリリースするファン垂涎のコレクション・シリーズ。
クラシック、ジャズ、現代音楽、民族音楽など、あらゆる要素をロックに採り入れ、叙情的でドラマティックでコンセプチュアルな作風、高い演奏技術や変拍子の活用、シンセサイザーやメロトロンといった近代的な楽器の多用など、限りなくオリジナリティを追求し続ける進歩的な音楽概念がプログレッシヴ・ロックであり、その革新性や実験的なアプローチがこのジャンルの最大の魅力である。1969年にリリースされたキング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』を発端としてわき起こったこの斬新な音楽性は、ピンク・フロイド、イエス、ジェネシス、EL&Pといった英国勢に留まらず、世界中のロック・ミュージシャンに影響を与え、一大プログレ・ブームを巻き起こしている。日本ではピンク・フロイドの『原始心母』の帯キャッチに「ピンク・フロイドの道はプログレッシヴ・ロックの道なり!」と書かれたフレーズからプログレッシヴ・ロックという言葉が使われるようになったと言われている。
2019年に第1弾『イタリアン・ロック編』と第2弾『ブリティッシュ・ロック編』、2021年に第3弾『アメリカン・ロック編』と、過去3回にわたって発売をし、いずれも大好評を得てきた。
今回は番外編として、今年5月に急逝したシンセサイザー・ミュージックの巨匠ヴァンゲリスの追悼コレクションと銘打って、RCAとARISTAに残した名盤を10月26日(水)に発売する。世界初CD化や日本初CD化となるボーナス・トラックを含む、詳細が決定した。
【コレクション共通仕様】
●オリジナル英盤/欧州盤LPを使用し、可能な限り再現をした紙ジャケット仕様
●内袋やブックレットなど、添付物も可能な限り再現
●日本盤LP帯を復刻再現(『ダイレクト』を除く)
●高品質Blu-spec CD2
●新規書き下ろしライナーノーツ
●世界初CD化、日本初CD化となるボーナス・トラックを収録(『天国と地獄』『反射率0.39』『螺旋』のみ)
●アナログ・マスターを使用した最新リマスタリング(『ダイレクト』を除く)
●完全生産限定盤
●日本独自企画
【各アルバムの詳細】
① 天国と地獄 [1975年作品 / RCA]
E式見開きジャケ(ツヤニス)/アナログ・マスターよりリマスタリング/日本盤LP帯復刻/ボーナス・トラック2曲収録/解説:山田順一/歌詞・対訳付
●RCAレーベル移籍第1弾としてリリースされた、ヴァンゲリスの公式3作目のアルバム。初の全英アルバム・チャート31位を記録し、その名を世界に知らしめたシンセサイザー・ロックの金字塔的作品。ジョン・アンダーソン(イエス)が参加した「ソー・ロング・アゴー、ソー・クリアー」を収録。
●パリ在住だったヴァンゲリスがロンドンに移住し、自らのニーモ・スタジオを設立して制作したコンセプト・アルバム。プリミティヴなリズムと切り裂くようなシンセの響きが絶妙に絡み合う、ヴァンゲリスにしか出せないシンフォニックな世界が広がっている。カール・セーガン監修による「コスモス」のテーマとして使用された「3rd Movement」(「天国と地獄 パート1」より)を含むプログレの傑作。
●「ソー・ロング・アゴー、ソー・クリアー」と「天国と地獄のテーマ」のシングル・エディット・ヴァージョンをボーナス・トラックとして収録。
<収録曲>
1.天国と地獄パート1
a)天国と地獄 パート1
b)ソー・ロング・アゴー、ソー・クリアー
2.天国と地獄パート2
Bonus Tracks
3.ソー・ロング・アゴー、ソー・クリアー(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
4.天国と地獄のテーマ(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
② 反射率0.39 [1976年作品 / RCA]
E式見開きジャケ(PP加工)/アナログ・マスターよりリマスタリング/日本盤LP帯復刻 / 復刻内袋付(ロゴ・エンボス加工)/ボーナス・トラック2曲収録/解説:片山伸
●ヴァンゲリスが初めてコンセプト・テーマとして宇宙へ目を向けた記念すべき作品。切り裂くようなシンセと自らが叩く強烈なリズムが交差するジャズィでスポンテニアスな傑作。全英アルバム・チャート18位を記録。「パルスター」や「アルファ」など日本でもお馴染みの代表曲を収録。
●ヴァンゲリスが日頃から繋がりを感じていたという宇宙をテーマにした壮大な作品で、シンセ・ブラスや強烈なシーケンサー、自在なドラミングなど、たった1人で演奏しているとは思えない自由奔放な演奏でヴァンゲリス・サウンドを確立した、シンセサイザー・ミュージック、スペース・ミュージックの代表作。
●「パルスター」と「アルファ」のシングル・エディット・ヴァージョンをボーナス・トラックとして収録。
<収録曲>
1.パルスター
2.フリーフォール
3.静かの海
4.メイン・シークエンス
5.オリオンの剣
6.アルファ
7.核の創生パート1
8.核の創生パート2
9.反射率0.39
Bonus Tracks
10.パルスター(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
11.アルファ(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
➂ 螺旋 [1977年作品 / RCA]
E式見開きジャケ(PP加工)/アナログ・マスターよりリマスタリング/日本盤LP帯復刻 / 復刻内袋付(ロゴ・エンボス加工)/ボーナス・トラック4曲収録/解説:山田順一
●「進むこととは遠くへ行くこと、遠くへ行くこととは戻ること」という中国の思想家、老子の言葉をモチーフに“輪廻の概念”をテーマに作られた壮大なコンセプト・アルバム。ヴァンゲリスのトレードマークとなるポリフォニック・シンセの導入により音色的な温かみが増した美の極致的作品。
●人間の道徳について説いた「老子道徳経」から原点回帰にまつわるテーマを引用した作品で、新たにヤマハのCS-80ポリフォニック・シンセサイザーを導入し、シンセ・ミュージックの新境地を見せている。
●「見知らぬ男」「托鉢僧Dアルファ」「3+3」のシングル・エディット・ヴァージョン、アルバム収録の「見知らぬ男」とはヴァージョンの異なる「見知らぬ男(2)」をボーナス・トラックとして収録。
<収録曲>
1.螺旋
2.バラッド
3.托鉢僧 D
4.見知らぬ男
5.3+3
Bonus Tracks
6.見知らぬ男(1)(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
7.見知らぬ男(2)(シングル・ヴァージョン)日本初CD化
8.托鉢僧 D(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
9.3+3(シングル・エディット・ヴァージョン)世界初CD化
④ 霊感の舘 [1978年作品 / RCA]
E式見開きジャケ(ツヤニス)/アナログ・マスターよりリマスタリング/日本盤LP帯復刻/復刻内袋付(ロゴ・エンボス加工)/解説:舩曳将仁
●パリ中心部にあるポンピドゥー芸術文化センターに触発されて作られたというヴァンゲリス流サウンド・アート作品。まるで彫刻のように立体的な音像を作り出し、技巧的で偶発的な面にスポットを当てたシンセ・アーティスト、ヴァンゲリスの真骨頂的作品。
●2022年5月に急逝したシンセサイザー・ミュージックの帝王ヴァンゲリスの追悼コレクション。シンセ・アーティストとしての地位を確立したヴァンゲリスが、シンセの能力の限界に挑んだ、音によるアート作品。特定の和音やメロディーを持たず、ヤマハのCS-80ポリフォニック・シンセサイザーや金属的な音を生み出すリングモジュレーター、各種エフェクトなどを駆使して、ヴァンゲリスにしか作り出せない摩訶不思議な音空間を演出している。ヴァンゲリスの全ディスコグラフィ中でもっとも難解と言われる本作だが、元祖イマーシヴ・ミュージックとしての傑作と言える。
<収録曲>
1.霊感の舘 パート I
2.霊感の舘 パート II
⑤ ダイレクト [1988年作品 / ARISTA] ※世界初紙ジャケット化
E式シングルジャケ(ツヤニス)/復刻8Pカラーブックレット封入/解説:片山伸
●デジタル・シンセサイザーを駆使した意欲作として知られる、ヴァンゲリスのアリスタ・レーベル移籍第一弾。近代的なシンセの見本市的なアプローチが見られ、ヴァンゲリスによるひとりオーケストラ・サウンドの完成に貢献した、今こそ見直すべき大名盤。
●2022年5月に急逝したシンセサイザー・ミュージックの帝王ヴァンゲリスの追悼コレクション。故郷ギリシャのアテネへ凱旋したヴァンゲリスが、従来のアナログ・シンセと新鋭のデジタル・シンセやサンプラーを使用して、過去作品とはまったく異なる手法で制作した意欲作。タイトルの“ダイレクト”とは、ヴァンゲリスのスポンテニアスな録音技法と新たに導入した半自動演奏システムのことを指しており、プロジェクトの総称でもある。日本では1988年のリリース以来、34年ぶりの公式再発売となる。
<収録曲>
1.モーション・オブ・スターズ
2.ウィル・オブ・ザ・ウインド
3.メタリック・レイン
4.エルスホエア
5.ダイヤル・アウト
6.グロリアーナ
7.ローテーションズ・ロジック
8.アポロの神託
9.メッセージ
10.アーヴェ
11.ファースト・アプローチ
12.銀河ラジオ・ステーション
【ヴァンゲリスについて】
●1943年ギリシャ出身のヴァンゲリスは、ジャズ・ピアニスト、オルガニスト、ヴィブラフォニストとしてデビューし、ポップ・バンドのザ・フォーミンクスで国内ヒットを連発。
●その後、世界的ポピュラー歌手となるデミス・ルソスらとともにアフロディテズ・チャイルドを結成し、ポップスとプログレッシヴ・ロックのいずれでも世界的な知名度を得る。
●1973年にソロ・デビューして以降、得意のマルチ・インストゥルメンタリストぶりを発揮してキーボードのみならず各種打楽器を巧みに操り、最先端のシンセ・ミュージックの第一人者として注目を浴びる。
●初期の頃より映画のサウンドトラックに関わり、『炎のランナー』(1980年)ではアカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞し、初の全米No.1に輝く。以降『ブレードランナー』(1982年)、『南極物語』(1983年)、『1492 コロンブス』(1992年)、 『アレキサンダー』(2004年)などを手掛け、サウンドトラックの巨匠としての地位も確立した。
●イエスのジョン・アンダーソンとのデュオ、ジョン&ヴァンゲリスとしても活動しヒット作を残している。
●また2000年代になってから画家としての活動を公にし、個展を開くなど才能の幅を広げていた。
●2022年5月17日に新型コロナウィルス感染症の治療中にフランスで死去した。享年79歳。
【商品情報】全5タイトル共通
●発売日:2022年10月26日(水)
●税込価格:\2,310(税抜価格:\2,100