Quantcast
Channel: HIGH-HOPES(洋楽ロック)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3215

「ミュージッケア・パーソン・オブ・ザ・イヤー」でのボスのスピーチが素晴らしい!

$
0
0

$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)

2月8日(金)LAで行われた、2013年の「ミュージッケア・パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選出された、ブルース・スプリングスティーンを讃えるトリビュート・コンサート。その際ボスが話したスピーチが素晴らしい!
笑いを交えながらも、ジーンとくるスピーチです!

ブルースのスピーチ音声はこちら!
http://soundcloud.com/chrisphillips-5/musicares-speech

ざっくり訳はこちら!

ミュージケアズは、ミュージシャンの面倒を見てくれる素晴らしい組織です。つまり、僕たちの面倒を見てくれる人々の面倒を見てくれる組織だということです。ミュージシャンたちは、彼らの声や歌や血と汗と涙(blood, sweat & tears)でもって僕らを支えてくれます。

彼らの音楽は、僕らを鼓舞し、傷ついた心を癒し、僕らは彼らの曲に乗せて、結婚したり、離婚したりする。その音楽は、とても辛い日にも、戦争の時にも平和な時にも傍で支えになり、僕らを笑わせ、強かにし、愚かなことをしないよう助け、教えを与え、愛してくれる

魔法を信じるかい?(Do you believe in magic?)信じる気持ちなんてなくなって構わない。なぜなら、今夜がそうであるように、それはあなたの目の前にすでに差し出されているのだから。僕はそれを目にし、奇跡に参加してきた音楽という奇跡に。僕は、疲れ果て、意気消沈し、ぼろぼろになってしまった人たちが、再び元気を取り戻し、立ち上がって踊り出す瞬間を見てきた。

タリバンは決して勝利しない。今も、今後も、この国でも、トンブクトゥでも絶対に、音楽やダンスを禁じることで勝利を得ることはない。それをやった瞬間、その政治は専制になり、そうした非情な支配体制は長くは続かないのです。

トンブクトゥが自由になってから、人々が最初にしたことの1つは何だったか。彼らは音楽をかけ、踊ったのです。それを新聞で読んだとき、僕は本当に嬉しかった。彼らのためにも、僕たちのためにも嬉しく思いました。フランス万歳!音楽なしに勝つなんてできない。何故なら音楽こそが人生だから。

…ミュージケアズ、ミュージシャンを助けてくれてありがとう!僕らはお金の扱いが下手だから。僕らは、奔放にお金を遣いすぎるし、要りもしないものに大金を注ぎ込んだりする。酒は飲むし、ドラッグはやるし、あまりにも大勢の間違った人間を好きになったりする。

むしろ僕たち自身が間違った連中だ。大勢の人生をめちゃくちゃにし、その一方で自分自身の人生も通りでダンスしながら駄目にしてしまう。僕らは、魔法のように魅力的なダメ人間(fuck-ups)である兄弟姉妹たちの集まりです。だからあなた方が必要なんです。というのも、僕たちは時には曲を書き、それを歌うミュージシャンだから。

例えばの話。今夜、僕はここに完全なる偽りの口実で立っています。これまで関わった慈善活動で僕がやったことと言えば、大抵がただギターを弾くことだったけれど、僕はギターならどのみち弾くつもりだったんだ

それに、僕が今夜ここにいるのは、こういう経緯があったからです。昨年、マネージャーのランダウ氏が電話をかけてきて「ボス、今年のグラミーで新曲を演奏してトップバッターを務めるっていうのはどうだろう」と言った。「新作はこれまで作った中でも最高のレコードだし、プロモーションもしなければならないだろう?」それで、僕はこう答えた。「そりゃあ、いい考えだね!」

そしてジョンは、今すぐグラミーのプロデューサーのケン・エーリックに電話するよ、と言い、翌日こう言ってきた。
「ケンは曲がすごく気に入ったって!そして、63歳の男がグラミーのトップバッターを務めるのも大歓迎だそうだ!そして、ミュージケア・パーソンズ・オブ・ジ・イヤーになりませんか、とも言っていたよ」。ジョンは確かに、「そして」と言ったと思うんだ。でも、もしかしたら「もし」と言ったのかも。「もし、ミュージケアズ・パーソン・オブ・ジ・イヤーになるなら」と。あるいは、「そして…」と言ってからながーい間を空けたために、「そして」が「もし」になったのかも。それからジョンは、「まあどうせベスト・アルバム賞を受け取るためにそこには行くんだからさ」と言いました。

僕たちは楽天的なんです。だから、今日ここにみんなが来てくれて、その中には本当に敬愛してやまないヒーローである人々や、若いミュージシャンたちといった、素晴らしい人々がいる訳だけど、もしかするとこのイベントはプロモーションの機会に絡んだ欲得づくの起源があるのかもしれません!

でも、何にせよ今夜は素晴らしい夜です。みんなが音楽を演奏するのだから。僕の人生の中でも最も素敵な夜の1つです

オークションがあって、それから―、不思議なことがまるで円を描いて起きているみたいな感じがします。ベン・ハーパーの演奏の時に、チャーリー・マッセル・ホワイトがハーモニカを吹いてくれたけれど、僕はサン・フランシスコの小さなクラブで、彼のコンサートのオープニング・アクトを務めたことがありました。彼は覚えていないと思うけれど…。俺が自分の娘の歳くらいだった時のことです。

ミュージシャンというのは常に探求している人々です。生まれながらに道を見失う運命で、98%は道に迷ったまま。でも、ある時突然、家路を見出すのです。自分たちの最良の部分を維持するための力を探し求め、そしてあなた達、ファンやオーディエンスのみなさんの中の最良の部分を見つけ出そうとする。僕らは偉大でありたい。

ニール(・ヤング)が本の中で言うように「偉大であるか、去るか」の二者択一なのです。偉大でありたい、他の人の人生の中で重要な存在でありたい、僕にとって大切なのはそうしたことだけです。

金持ちであることよりも、有名であることよりも何よりも、僕はみんなの人生にとって大切な存在でありたい。なぜならあなた方の存在が、授かった才能―人の心を動かし、ダンスさせ、愛し、愛を交わし、怒り、行動するよう促すことのできる能力―に再び火をつける力を探求するようにと僕らを奮い立たせてくれるから。

演奏する時、僕たちは聴く人の腕が粟立つようであってほしいし、輝かしい気分になってほしい。そして、生きていることを喜ばしく思ってほしい。結局のところ、それに尽きるのです。

今夜集ってくれたミュージシャンのみなさん、僕を、僕の曲を大切にし、引き受けてくれてありがとう。今夜のことは一生、忘れません。そして、みんなにそれぞれ1つ借りができました。みんなのおかげで、まるで「今年の人(パーソン・オブ・ジ・イヤー)」に選ばれたみたいな気分になりました。それじゃあ、そのギターを取ってくれ!」

⇒演奏へ。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3215

Trending Articles