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鬼才シュギー・オーティス奇跡の来日公演レポート

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$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)

《42年ぶりに火を噴くギター!鬼才シュギー・オーティス来日公演レポート》

■日時:2013年3月31日(日)19:30~(2ndステージ)
■会場:ビルボードライブ東京

「ザ・ローリング・ストーンズやデヴィッド・ボウイからツアー参加の誘いを断った」、「クインシー・ジョーンズからプロデュースの申し出を断った」など、エピソードには事欠かない奇才として知られるギタリスト/シンガー・ソングライター、シュギー・オーティス。前回の来日が42年前、父親であるジョニー・オーティスのバンドのメンバーとしての来日(しかも米軍基地ツアー)だったということだから、ほぼ“初”来日となる。当然、彼のステージを観たことがある日本人はほとんどいないだけに、どんなライヴになるのか、オーディエンスの間に妙な緊張感が漂う開演前。

オンタイムで、バンドと共に登場。ステージ上には合計8人が登る。息子のエリック(g)&弟のニック(ds)らオーティス・ファミリーを中心に、ベテラン・ベーシスト、ジェイムス・マニングらががっちりと脇を固め、サックス/フルート/トランペットのホーン・セクションが華を添えるメンバー構成。オープニングからいきなり1974年の名曲「Inspiration Information」。次々に4/24に再発されるアルバム『Inspiration Information/Wings of Love』からの次々に曲を繰り出していく。何よりも全体の音量が大きい。大きいというよりもデカイ!おそらく会場のビルボードライブ東京でも最大級の音量ではないだろうか。地を這うような重厚なベースをバックと分厚いホーン・セクションの上に、シュギーのエフェクトの効いたギターとパーカッシヴなキーボードが乗り、ロック/ブルース/ソウルを縦横無尽に“爆音”で奏でていく。

「Sweetest Thang」からはギターを持ち替えてブルース・タイムに。各パートのソロで見せ場を作っていく。シュギー自身もニュー・アルバムで初公開された「Wings Of Love」でドラマチックなギター・ソロを決め見せ場を作った。ラストは、未発表だったファンキーなダンス・チューン「Doin’ What’s Right」。アイコンタクトで予定外のアドリブ・プレイが繰り広げられ、オーディエンスも立ち上がって踊りだす。

一度はステージから降りたものの、すぐに戻りアンコールに突入。待ってました!ブラザーズ・ジョンソンがカヴァー(クインシー・ジョーンズがプロデュース)して全米No.1を獲得した本家「Strawberry Letter 23」。エンディングの長いギター・パートでは息子エリックと息の合ったユニゾン・ギターを決め喝さいを浴びる。そして最後の「Ice Cold Daydream」で、いよいよその時がやってきた。まさに火を噴くようなギターとはこのことか。耳をつんざくようなノイジーな轟音でギターを弾き続ける。大の字になってステージに寝転がり、ギターをかきむしる。シュギー本人も事あるごとにジミ・ヘンドリックスからの影響について語っているが、まさに乗り移ったかのような演奏を披露し、あっという間にステージから去って行ってしまった。オーディエンスも放心の様子で、急遽開催されたサイン会に長蛇の列に並んでいたのが印象的だった。
(*2日目もサイン会があるかどうかは不明)

(収録アルバム)
1.Inspiration Information (Inspiration Information)
2.Trying To Get Close To You (Wings Of Love)
3.Sparkle City (Inspiration Information)
4.Miss Pretty (Inspiration Information *Bonus Track)
5.Aht Uh Mi Hed (Inspiration Information)
6.Sweetest Thang (Freedom Flight)
7.Me & My Woman (Freedom Flight)
8.Picture Of Love
9.Wings Of Love (Wings Of Love)
10. Doin’ What’s Right (Wings Of Love)
以下、アンコール
11. Strawberry Letter 23 (Freedom Flight)
12. Ice Cold Daydream (Freedom Flight)


Shuggie Otis – Guitar / Vocal
James Manning – Bass
Russell Stewart – Keyboards
Eric Otis – Guitar
Albert Quon Wing – Sax
Michael Turre – Sax
Larry Douglas – Trumpet
Nick Otis – Drums

来日公演情報
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8389&shop=1

●シュギー・オーティス
『インスピレーション・インフォメーション/ウィングス・オブ・ラヴ』

2013/4/24 ¥2,835(税込)  Blu-spec2/EICP-30005
$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)
■Blu-spec CD2 2枚組
DISC1:オリジナル・アルバム(初リマスター)+未発表曲4曲収録 
DISC2:全曲未発表音源
■豪華ブックレット
■解説:渡辺亨/歌詞対訳付き

1974年の名盤+幻のアルバムをカップリング!
1953年生まれ。ジョニー・オーティスを父に持ち、アル・クーパーから誘われて15歳でスーパー・セッションに参加、1975年、ローリング・ストーンズからツアー参加のオファーを断る、ラファエル・サディーク、モス・デフらからのリスペクト… 謎多き、まさに伝説の男:シュギ―・オーティス。本作は彼の代表作にして1974年の名盤! ほぼすべての楽器をひとりで演奏~レコーディングし、一聴するとローファイなロックながら、浮遊感漂う不思議なギター・サウンド、味わい深い歌声は聴き込むごとにクセになる、ジャンル・年代を超えた真のソウル・ミュージック。ボーナス・ディスクは、1975年から録音していたアルバム『Wings Of Love』が遂に明らかに!全曲未発表の、まさに“幻”の一枚。


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