ポール・マッカートニーのOUT THERE JAPAN TOUR 2013。11月9日ハッピ姿で来日してから22日離日するまで14日間追っかけちゃいましたが、あっという間、夢のような時を過ごすことができました。一生忘れられない2週間。FBで福岡から戻ってきたときにさくっと書いたんですが、全部終わって改めて、その想いは変わらず、なんとなくちょっと書きなおしつつ、こっちのブログにも書いてみます。あくまでもライヴがどうのこうのというよりも、あまりにもパーソナルな想いのようなものですので、その辺は御了承をば。
11月11,12日大阪公演、15日福岡公演、18,19,21日東京公演と全6公演、こんな短い間にポールを6回見れることなんて二度とないかもと思い、今回遅い夏休み取ってポールを大阪、福岡と追っかけ、最後の東京3公演もなんとか全部行くことができた。この年になってどうなの?って思う方もいるかもしれませんけど(笑)、ちょっと無理して、今回全部追っかけて行って本当によかったなあと。
1988年から今の会社に勤めて25年、1993年から洋楽の仕事し始めて20年、なかなか日々追いまくられるばかりで、自分の時間をゆっくりとることもままならなかったわけですが、今回どっぷりとポール漬けの毎日を過ごすことができ、自分の原点を見つめなおすことができたこととともに、仕事関係なく単なる一ファンとしてライヴを見ることができることが、いかに楽しく、いかに幸せなことか、本当に改めて実感してます。ああ、本来こうだったよなあと。
こういった仕事長年やってくると、例えばスプリングスティーンやディランとか、自分で担当してるアーティストだったりすると、どんなに好きでも、大ファンでも、どんなに素晴らしいライヴ見ても、性(さが)とでもいいましょうか、どうしてもどこかで仕事のこと考えちゃってるんですよね。このあとこのライヴをどう伝えて行ったらいいんだろう?とか、このアーティストのために次に何をすべき?ってことをどうしても考えてしまうんで、ライヴ観ながらも、頭の中でいろいろ考えちゃいがち…(ブルースとか特に来日公演が実現したら、肩の荷も降りるのかもしれませんが、一ファンになっちゃえたらどんなに気持ち的に楽か…とか)。
でも今回、まっさらな状況で、びっくりするほど楽しめた自分に、またびっくり。。。
一番最初に好きになって、のめり込んで、その後もずっと好きだった、子供の頃に憧れていたアーティストが、それから40年後の今もなおこうして目の前で歌ってくれている。それも、休みなくずっと歌って、ずっとメイン楽器をやって、すべてのサウンドの中心にポールがいる(って本当に凄いことだと思う!)。そのポールをいちばん最高の形で見せる、バックの演奏、照明、スクリーン映像、演出、サウンドプロダクションすべてが完璧。一生もんのライヴ、これを見て満足しない人はいないだろうと。
そして、ライヴでポールの声を聴いてると、その曲にまつわる(全く個人的な)情景が自然と浮かんでくる。別に人生終わっちゃうわけじゃないですけど(笑)、ライヴ見ながらなんか自分の人生を重ね合わせちゃってるわけです。きっとあの場所にいた人はみんなそう。毎日5万人近い人々が、それぞれの曲でそれぞれ違った想い出がぐるぐる頭の中を回って、ポールを見つめてるから、それはそれはその想いの「力」といったら・・・もし目で見えるとしたら、とんでもない力でドームから溢れんばかりに飛び出してしまうんじゃないかってほど渦巻いていたんじゃないかなと。だからどの公演も「単なるライヴ」以上の、どこかわけのわからない会場中を包み込むパワーを感じてしまう。それを受け止めているポールも大変でしょうけどね…。
そういった皆さんの想いを汲んでくれたのが最終日21日の東京ドーム。
入場者全員にサイリウムが無料配布され、アンコールの「Yesterday」の時にドーム中をOut There Tourのキー・カラーである真っ赤に染めようと、最終公演でポールへ日本のファンからの想いをポールにサプライズでプレゼントしようという素晴らしい企画!これ用意するの大変だったと思いますよ。東京ドーム史上最大級にパンパン状況でしたから5万本以上だったはず。主催者の方々の粋な企画です。ドームが真っ赤に染まった瞬間、震えが来るほど感動的でした。日本人の心意気、きっとYesterdayを歌ってるポールに届いたことでしょう!ファンのみなさんもこの瞬間を共有できたことはきっと一生忘れられない思い出となったと思います。
日ごろのしがらみやら、なんやらで疲れてしまってる部分もあるけど、今回ポール追っかけて、音楽聴き始めた頃、バンドやり始めた頃の、何か忘れてしまっていた大切なこと、純粋な気持ち、なんかそんな想いを呼び起こしてくれた、そんな気がした2週間。どこの会場でも涙流しながら皆さん一生懸命叫んでました「ポール、ありがとう!」…まさに、これしかない。この言葉に尽きると思います。
ポールさん、改めて御礼申し上げます。
「本当に僕らの人生を豊かなものにしてくれてありがとう」
(…っていつか直接言ってみたいものです)。
アンコール一番最後のアビイ・ロード・メドレーのオーラス=「The End」。ギターバトルのあとの最後の大円団の時にバックのスクリーンに映し出されるもの。これまでThe Endだから夕陽とばかり思ってったら、よくよく見たら、これ太陽が昇っていく、日の出なんですね。The Endで日が沈んで終わりではなく、太陽が昇って「新しい1日が始まる」わけです。これってなんともグッとくるじゃないですか!また新しい旅が始まるわけです。この気持ちを忘れずに、再びポールに会える日を待ち続けよう!
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ポール・マッカートニー The Endから始まる新しい旅
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