昨日青山斎場で行われた内田裕也さんのお別れの会、「内田裕也 Rock'n Roll葬」で流れていた1曲、フラワー・トラベリン・バンドの「Satori」.。これはジョン・レノンとヨーコ・オノの息子ショーン・レノンのバンド、ザ・クレイプール・レノン・デリリウムがカバーしたヴァージョンだった。
献花が始まって1曲目は「マイ・ウェイ」、そして2曲目に流れたのがこの曲でザ・クレイプール・レノン・デリリウムの最新作『サウス・オブ・リアリティ』に収録されている。
(ザ・クレイプル・レノン・デリリウム「Satori」:ミュージックビデオ監督はCornelius等のミュージックビデオを手掛ける日本人映像作家、辻川幸一郎氏)
いろいろ言われてきた方だけど、音楽、ロックンロールへの純粋な愛と情熱がすべての根本にあったんだと思う。その中でもずっと思い続けてきた、目指してきたのは世界へ通用する日本のロックバンドというものなんじゃなかったかと。そんな裕也さんがショーンのカバーを聴いてツイートした言葉がこちら
「世界に通じるRock'n Roll! 信じてやってきて本当に良かった!日本人初の出来事、誇りを持って聴いて欲しい!」
そんな内田裕也さんのお別れの会でフラワー・トラベリン・バンド「Satori」をジョンとヨーコの息子のショーンがカバーしてくれた曲が流れてたことはとても象徴的だし、裕也さんもさぞかし喜んでくれていたのではないかなあと。
ショーン・レノンは訃報を聞いた後、自身のインスタグラムで内田裕也さんの写真を掲載し、追悼の意を表していた。
sean_ono_lennon
Yuya Uchida R.I.P.
#flowertravellinband
https://www.instagram.com/p/BvK6PF-ANC5
フラワー・トラベリン・バンドは、1970年にデビューした日本のロックバンドで、内田裕也氏がプロデュースしたセカンド・アルバム『Satori』(1971年作品)はアメリカとカナダでも発売され、まさに日本から世界へ羽ばたいていったバンド。ショーン・レノンは昔から知ってて、大好きだったという。
ショーン・レノンは「Satori」をカバーする際、裕也さんに自ら連絡を入れたそう。それを聞いて、内田裕也氏は下記のとおり大いに喜び、ツイッターに投稿していた。
「突然 Good Newsが届いた。苦闘しながらトロントで頑張っていたFTB。ジョー、石間、小林、ジョージ達がギリギリまで頑張った名曲アルバム『サトリ』をリメイクさせて欲しいと意外な男がオファーしてきた。 何と、ショーンレノンからだった!」
https://twitter.com/UCHIDAYUYA/status/861594294238429184
「驚きと共に嬉しかった!メンバーも皆、そう思ったに違いない。先週デモテープが届き、出来はとっても良かった。世界に通じるRock'n Roll! 信じてやってきて本当に良かった!日本人初の出来事、誇りを持って聴いて欲しい!」
https://twitter.com/UCHIDAYUYA/status/861595182638039043
「Bad News オノ・ヨーコさんの体調が良くないらしい。強い精神力で元気になってほしい!酔っ払ってNew Yorkで迷惑ばかりをかけてきて、それなりに俺も頑張ってきたつもりだ!ヨーコさんを交えてショーンレノンの『サトリ』を是非聴いてみたい。Rock'n Roll!内田裕也」
https://twitter.com/UCHIDAYUYA/status/861596551545626624
ショーンは現在オルタナ・ロック・バンド・プライマスのレス・クレイプールとともに、ザ・クレイプル・レノン・デリリウムというバンドで活動中。2月22日に発売となった新作『サウス・オブ・リアリティ』に、この内田裕也氏がプロデュースした日本が世界に誇るフラワー・トラべリン・バンドの「Satori」の見事なカバーヴァージョンを収録した。
この曲についてショーンは最新インタビューでこう語っていた。
「ツアーに出たとき…まず、アルバム1枚分しか持ち曲がなかったから、大好きなバンドや、自分たちにインスピレーションを与えてくれた曲のカヴァーをやり始めたんだ。キング・クリムゾンやピンク・フロイドとともにフラワー・トラベリン・バンドの「Satori」をやるようになった。僕は日本人だから彼らを知ってたからレス(プライマスのレス・クレイプール)に教えたら、彼も気にいってくれた。僕はフラワー・トラヴェリン・バンドが大好きなんだ。日本のバンドで好きなものはたくさんあるけど、彼らは一番クールなバンドのひとつだと思う。僕の母も70年代当時彼らと知り合いだったんじゃないかな。当時のバンドに知り合いが何人かいるからね。」
ショーンの父、ジョン・レノンとは、1966年のビートルズ初来日公演のオープニングで内田裕也氏は出演し「Welcome The Beatles」を歌い、1973年頃にはダコタハウスで実際に対面、一時期のジョン・レノンの日本盤LPには内田裕也さんのコメントが掲載されていた。ショーンの母、ヨーコさんとは1974年福島県郡山で行われた野外フェス「ワンステップフェスティヴァル」にヨーコ・オノ&プラスティック・オノ・スーパーバンドが出演、その後も交流があった。
ヨーコさんは樹木希林さんがお亡くなりになった後、裕也さんにご自分の体を守って頑張ってというメッセージを送っていた。
「・・・お酒飲まない、タバコ吸わない…やってみてください。私も、ジョンが死んでしまってから、それがどれくらい私の息子のショーンに影響を与えたかということに気が付きませんでしたが、ショーンは父親がいないことを、とても強く感じていました。他の人のためにも、自分を大事に… 樹木さんと裕也さん…アイ・ラブ・ユー。」 ヨーコ
昨日のロックンロール葬では、ヨーコさんとショーンからはお花が贈られ、外にはヨーコさんやフランク・ザッパ、デヴィッド・ヨハンセン、ミック・ジャガー、チャック・ベリー等との写真と横尾忠則さんの画とお手紙が飾られていた。
ジョンとヨーコとその息子ショーン。内田裕也さんとの時空を超えた出会いと別れ。その関係性は日本人としても何か誇りに思えますね。
ザ・クレイプール・レノン・デリリウムのセカンド・アルバム『サウス・オブ・リアリティ』はCD、デジタル、アナログLPのフォーマットで2019年2月22日全世界同時発売。輸入盤のみの限定アナログLPはPink & Purple With Aqua Splatterカラー・レコードとなっている。
【ザ・クレイプール・レノン・デリリウム・ミニ・バイオ】
ジョン・レノンとヨーコ・オノの息子、ショーン・レノン(Sean Taro Ono Lennon、1975年10月9日NY生まれ)とオルタナ・ロック・バンド、プライマスのフロントマン・レス・クレイプール(Les Claypool、1963年9月29日カリフォルニア生まれ)が2015年結成したプロジェクト。ショーンのバンド、ザ・ゴースト・オブ・ア・セイバー・トゥース・タイガー(The G.O.A.S.T.T.)が、2015年のプライマスとダイナソーJr.によるジョイント・ツアーにが参加したことがきっかけで、2人が意気投合して結成。2016年デビューアルバム『ザ・モノリス・オブ・フォボス』を発表。2017年カバー4曲入りEP『LIME AND LIMPID GREEN』をデジタルとアナログでリリース。2019年2月セカンド・アルバム『サウス・オブ・リアリティ』を発表し、大規模ツアーがスタートする。
●ザ・クレイプール・レノン・デリリウム『サウス・オブ・リアリティ』
The Claypool Lennon Delirium/South of Reality
2019/02/22 release SICX-121 ¥2,400+税 日本盤ボーナストラック4曲収録
解説:藤本国彦 対訳:宮城裕次
<収録曲>
01 リトル・フィッシズ/Little Fishes
02 ブラッド・アンド・ロケッツ(1stシングル) / Blood and Rockets : Movement I, Saga of Jack Parsons – Movement II Too the Moon
03 サウス・オブ・リアリティ/South of Reality
04 ボリスカ/Boriska
05 イージリィ・チャームド・バイ・フールズ/Easily Charmed by Fools
06 アメジスト・レルム/Amethyst Realm
07 トーディマンズ・アワー/Toadyman's Hour
08 クリケット・クロニクルズ・リヴィジテッド/Cricket Chronicles Revisited : Part I, Ask Your Doctor - Part II, Psyde Effects
09 ライク・フリーズ/Like Fleas 3:32
<日本盤ボーナストラック>
10 天の支配/Astronomy Domine (Pink Floydのカバー)
11 ボリスのくも野郎/Boris The Spider (The Whoのカバー)
12 クリムゾン・キングの宮殿/The Court Of The Crimson King (King Crimsonのカバー)
14 Satori/ Satori (Flower Travellin' Bandのカバー)
【公式サイト】
アーティスト公式:http://theclaypoollennondelirium.com/
日本公式:https://www.sonymusic.co.jp/artist/theclaypoollennondelirium/